新幹線の切符を取りながら、少し気が重い。
実家に着けば、荷物を降ろす前に聞かれます。「いい人はいないの」「そろそろ考えないと」。悪気がないのは分かっています。だから余計に、うまく返せません。
こういうとき、検索して出てくるのは「上手にかわす方法」ばかりです。話をそらす。適当に受け流す。笑ってごまかす。どれも間違いではありませんが、それで解決した人はいるでしょうか。翌年のお盆も、年末年始も、同じ会話が繰り返されます。
結婚相談所クルアルガ千葉は、津田沼を拠点に千葉県一帯をサポートしている仲人型の相談所です。ご本人からのご相談だけでなく、親御様からのご相談もお受けしてきました。両方の側の言い分を聞いてきた立場から申し上げると、この問題は「親を黙らせる技術」では終わりません。
この記事では、親がなぜそこまで急かすのかをデータで分解した上で、お盆の食卓で使える具体的な返し方と、帰省が終わってからの3日間で何をするかまでをお伝えします。
結論:「かわす」を卒業して、親の不安を情報で埋めます
先に結論をお伝えします。
親からのプレッシャーに対して有効なのは、話をそらすことではありません。親が抱えている不安の中身を特定して、そこに情報を入れることです。
親が急かす理由は、実は「早く孫が見たい」だけではありません。調査によると、未婚の子を持つ親の87.5%が子どもの結婚を望んでおり、その理由の第1位は「子どもの幸せのため」で69.8%、第2位が「子どもの生活の安定、経済面や健康面のため」で57.8%でした。「孫の顔が見たい」は32.5%で、第3位です。
つまり親の頭の中にあるのは、自分がいなくなった後、この子が一人で大丈夫だろうかという不安です。
この不安に対して「大丈夫だから」と返しても、根拠がないため納得しません。逆に、動いている事実を一つ渡すだけで、驚くほど静かになります。かわす技術より、こちらのほうが効きます。
そしてもう一つ。親の言葉が明らかに度を越している場合には、距離を取ることが自己防衛として正当である、という話も後半でお伝えします。
お盆に聞かれるのは、あなただけではありません
まず、この状況がどれくらい一般的なのかを確認しておきます。
年末年始に帰省した独身男女を対象とした調査では、親や親戚から結婚に関する話題を振られた経験を持つ人が71.7%に達しました。内訳は次のとおりです。
| 受けたプレッシャーの種類 | 割合 |
| 「結婚はいつするの」など直接的な催促 | 42.9% |
| 遠回しのプレッシャー | 30.1% |
| 周囲と比較された、孫の話をされた | 22.2% |
7割を超えています。帰省すれば聞かれるのが、むしろ標準です。
興味深いのは、直接的な催促よりも「遠回しのプレッシャー」のほうが、精神的にこたえるという声が多いことです。
はっきり「早く結婚しなさい」と言われれば、反論のしようがあります。ところが「いい人はいないの」「無理しなくていいのよ」「あなたの好きにしたらいいけど」という言い方をされると、返しようがありません。腫れ物に触るような気遣いは、言われた側にとって、正面からの催促より重く感じられます。
そして多くの人が取っている対処法が、これです。
| 帰省中に取った対応 | 割合 |
| 適当に話をそらして切り抜けた | 45.9% |
| 自分の考えを明確に伝えた | 10.2% |
半数近くが、話をそらしています。明確に伝えた人は1割です。
この数字が、問題の本質を示しています。話をそらすことは、その場は乗り切れます。しかし親の不安には何も届いていません。だから翌年も同じ会話が起きます。毎年これを繰り返して、10年が経ってしまった方を、私は何人も知っています。
親の「常識」は、1980年の日本で止まっています
親を責める前に、知っておいていただきたいことがあります。親の言い分は、親が生きた時代の中では正しかったということです。
1980年当時の50歳時未婚率、いわゆる生涯未婚率は、男性2.60%、女性4.45%でした。100人に2人から4人です。結婚しない人生は、統計的にほとんど例外でした。
| 指標 | 1980年 | 最新(2020〜2024年) | 変化 |
| 男性の50歳時未婚率 | 2.60% | 28.25%(2020年) | 約11倍 |
| 女性の50歳時未婚率 | 4.45% | 17.81%(2020年) | 約4倍 |
| 夫の平均初婚年齢 | 27.8歳 | 31.1歳(2024年概数) | 3.3歳上昇 |
| 妻の平均初婚年齢 | 25.2歳 | 29.8歳(2024年概数) | 4.6歳上昇 |
40年で、男性の生涯未婚率は約11倍になりました。
さらに重要なのは、当時の社会には「自動的に結婚へ誘導する仕組み」があったことです。職場の上司が縁談を持ってくる。近所の世話好きな人が見合いを組む。親戚が相手を連れてくる。本人が積極的に動かなくても、周囲が勝手にマッチングしてくれる時代でした。
その仕組みは、もう存在しません。
国立社会保障・人口問題研究所の第16回出生動向基本調査によると、25歳から34歳の未婚者が独身にとどまっている理由の第1位は、男女ともに「適当な相手にめぐり会わない」でした。男性で43.3%、女性で48.1%です。
親が「努力が足りない」と考えているところで、実際に起きているのは「出会いの供給が社会から消えた」という環境の変化です。
この話は、そのまま親に伝えてください。「今は自分で探しに行かないと出会えない時代なんだよ」という言い方より、「昔はお父さんの会社の上司が紹介してくれたでしょう。あれが今はもうないんだよ」と、親自身の経験に接続したほうが伝わります。
親が結婚を望む理由を、正しく分解する
前述のとおり、親が子の結婚を望む理由には優先順位があります。
| 親が子の結婚を望む理由 | 割合 |
| 子どもの幸せのため | 69.8% |
| 子どもの生活の安定(経済面・健康面)のため | 57.8% |
| 孫の顔が見たい | 32.5% |
「孫が見たい」は3位です。にもかかわらず、言われる側は「孫がほしいだけでしょう」と受け取りがちです。ここに、すれ違いの原因があります。
親の中心にあるのは、経済面と健康面の不安です。非正規雇用の増加、年金への不信、老後2000万円問題といったニュースを、親世代は毎日見ています。そこに「うちの子は一人だ」という事実が重なると、独身であること自体が危険な状態に見えてきます。
だとすれば、親の不安を鎮めるために有効なのは、結婚報告ではありません。あなたが一人でも成り立っていること、そして相手を探す行動を取っていること、この2つを示すことです。
一方で、子どもの側が独身でいる理由は、親の想定とかなりずれています。同じ出生動向基本調査では、「適当な相手にめぐり会わない」に続いて、「自由さや気楽さを失いたくない」が男性26.6%、女性31.0%、「まだ必要性を感じない」が男性25.8%、女性29.3%と並びます。
親は結婚を「安定を得るもの」と見て、子は結婚を「自由を失うリスクがあるもの」と見ている。この価値観の逆転が、会話がかみ合わない根本にあります。
議論して勝つ話ではありません。前提が違うことをお互いに認識するだけで、会話の温度は下がります。
帰省する前に、3つだけ決めておいてください
お盆のプレッシャーで消耗する方の多くは、その場で考えようとしています。ところが実家という場所は、考えるには不向きです。移動で疲れていて、親の顔を見た瞬間に感情が動き、周りには親戚がいます。
出発前に、次の3つだけ決めておいてください。所要時間は10分ほどです。
1つめは、滞在日数です。
何泊するのかを、行く前に決めて親にも伝えておきます。「16日の午後には出るね」と先に言っておけば、親も限られた時間の中で話をまとめようとします。滞在が無期限に感じられるほど、話は深追いされます。
2つめは、返す言葉を一つだけ用意することです。
複数用意する必要はありません。自分の状況に一番近いものを一つだけ、声に出して言えるようにしておく。実際に口に出してみると、言いにくい表現が分かります。次の章で状況別の型をお示ししますので、そこから選んでください。
3つめは、どこまで話すかの線引きです。
交際相手の有無、婚活しているかどうか、年収や貯蓄。どこまでは話す、ここから先は話さない、という線を先に引いておきます。
線がないまま話し始めると、質問に押されて答えてしまい、あとで後悔します。「相手がいるかどうかは言う。相手の詳細は言わない」というように、具体的に決めておいてください。
この3つを決めておくだけで、実家での消耗はかなり減ります。準備というより、防御の設計だと考えてください。
お盆の食卓で使える、状況別の返し方
ここからは実践編です。ご自身の状況に近いものを選んでください。
「結婚したい気持ちはあるが、相手がいない」場合
最も多いパターンです。この場合、正直に言ってしまうのが一番効きます。
「したい気持ちはあるよ。ただ、今は自分から探しに行かないと出会えないから、そういう場所を調べてる」
ここまで言えば、親の不安の8割は解消します。動いていないと思われていることが、親にとって最も不安だからです。「調べてる」という現在進行形が入っているかどうかで、伝わり方がまったく違います。
「今は仕事に集中したい」場合
「今は仕事が大事な時期だから、結婚は◯歳くらいまでに考える」
期限を口にすることに抵抗があるかもしれませんが、親が知りたいのは「この子にプランがあるのか」です。漠然と先送りしているのか、考えた上で今ではないと判断しているのか。この2つは、親から見るとまったく違います。
「相手はいるが、まだ結婚の話が出ていない」場合
「付き合っている人はいるよ。ただ、まだそういう話をする段階じゃないから、決まったらちゃんと言う」
この場合、詳細を話す義務はありません。「決まったら言う」という約束を渡せば十分です。逆に相手の年齢や職業を細かく話すと、次の帰省で必ず進捗を確認されます。
「結婚したいかどうか、自分でも分からない」場合
一番答えにくいパターンだと思います。この場合は、正直にそう言ってしまって構いません。
「正直、まだ自分でも分からない。だから今は考えてる最中」
分からないと言うことは、逃げではありません。決めていない状態を、決めていないまま伝える。これも一つの誠実さです。
共通して避けたいこと
「うるさいな」「関係ないでしょ」と会話を打ち切ること。その場は終わりますが、親の不安は解消されないまま残り、次の機会に倍になって返ってきます。
そして、その場しのぎの嘘をつくこと。「いい人がいる」と言ってしまうと、次の帰省で追い詰められます。
親より厄介な、親戚からの質問への対処
実は、多くの方が本当に困っているのは親ではなく、親戚です。
親であれば、日頃の関係があるぶん、こちらの状況もある程度は分かっています。ところが年に一度しか会わない伯父や叔母は、前提を共有していません。そこに悪気のない好奇心が加わると、質問は容赦なくなります。
しかも親戚には、親に対して使える「一度きちんと話す」という手段が使えません。関係の深さが違うため、真剣に説明しても伝わらないまま終わります。
親戚に対しては、対話ではなく型で対応してください。
型1:感謝して、話題を相手に返す
「気にかけてくれてありがとうございます。ところで、◯◯さんのところのお子さんは今どうされてるんですか」
人は自分や家族の話をしたがります。感謝を先に置いてから質問を返すと、角が立たずに話題が移ります。
型2:事実だけを短く渡して終える
「今ちょうど動き始めたところなんです」
説明を足さないことが重要です。詳しく話すほど質問が続きます。短く言い切って、飲み物を取りに立つくらいの間の作り方が効きます。
型3:親を盾にする
「その話は母にもさんざん言われてます」
笑いに変えつつ、この話題がすでに家庭内で処理済みであることを示せます。親戚が親より踏み込む理由がなくなります。
そして、どうしても不快な言い方をされた場合は、我慢しなくて構いません。席を立つ、別室へ行く、子どもたちのところへ行く。物理的に離れることは、その場で最も確実な対処です。
「妹はもう2人目なのに」と言われたときに
きょうだいが先に結婚している方にとって、お盆はさらに重い時間になります。
親に悪気がないことは分かっています。それでも、目の前に孫がいる状況で自分に話が向くと、比較されているという感覚から逃れられません。実際、帰省時のプレッシャーの内訳でも「周囲と比較された、孫の話をされた」が22.2%を占めています。
このとき、心の中で切り分けておいていただきたいことがあります。
親が孫を可愛がっている姿と、あなたへの評価は、別のものです。妹さんに子どもができたことで親の不安が解消されているのなら、本来あなたへの圧力は下がるはずです。それでも言われるということは、親の不安がやはり「孫」ではなく「あなたの生活の安定」に向いている証拠です。
前述のとおり、親が結婚を望む理由の第2位は「子どもの生活の安定」で57.8%でした。孫の顔が見たいは32.5%で3位です。すでに孫がいる家庭であればなおさら、残っている不安はあなた自身に関するものです。
だとすれば、返すべき言葉も変わります。「私は私で大丈夫だから」ではなく、「一人でも生活は成り立ってる。そのうえで、相手も探してるよ」と、2つに分けて伝える。
比較されたことに反応するのではなく、親が本当に心配している部分に答える。この切り替えができると、同じ会話でも消耗の度合いが変わります。
度を越したプレッシャーには、距離を取っていい
ここまでは、対話が成立する場合の話です。しかし中には、話し合いにならないケースもあります。
親戚一同の前で恥をかかせる。勝手に見合い話を進める。近所の人に「うちの娘に誰か紹介して」と頼んで回る。占いに行って結果を持ち帰る。こうした行為は、もはや心配の範囲を超えています。
この点について、社会がどう見ているかをお伝えします。
未婚者に結婚を強要したり、結婚しない理由を執拗に詮索したりする行為は「マリッジハラスメント」と呼ばれ、ハラスメントの一類型として社会的に認識されています。
根拠となるのが、厚生労働省が定める職場のパワーハラスメントの指針です。パワハラの代表的な6類型の一つに「個の侵害」があり、私的なことへ過度に立ち入る行為がこれにあたります。「どうして結婚しないの」「いい人を紹介しようか」といった単身者への詮索や結婚の強要は、この個の侵害に該当する行為として位置づけられています。企業には、労働施策総合推進法などに基づいてこれを防止する義務があります。
もちろん、この法律は職場における事業主と労働者の関係に適用されるものであり、親族間の会話を直接規制するものではありません。そこは正確に理解しておく必要があります。
しかし、職場で行えば企業が防止義務を負うほどの行為だと国が認定している。この事実は重いはずです。親が「よかれと思って」発している言葉は、現代の公的な基準に照らせば、相手に精神的苦痛を与える言動として整理されています。
心理臨床の専門家も、親からの過干渉が心身に悪影響を及ぼす場合、距離を置くことは自己防衛として正当だと述べています。具体的な方法としては、電話やメッセージの頻度を減らす、会う時間を短くして宿泊を避ける、結婚や仕事といった傷つきやすい話題を意図的に避ける、といった線引きが挙げられます。
罪悪感を持つ必要はありません。今年のお盆は日帰りにする。滞在を1泊に短くする。これは親不孝ではなく、関係を長く続けるための調整です。
なお法律上、18歳以上であれば男女ともに結婚に親の同意は不要です。2022年4月の民法改正で成年年齢が18歳に引き下げられ、婚姻開始年齢も18歳に統一されました。決定権はあなたにあります。
親を「敵」から「味方」に変える、もう一つの選択肢
ここからが、多くの記事が書いていない部分です。
親の焦りは、エネルギーです。そのエネルギーを、精神的な圧力として受け続けるのか、婚活の資源として使うのか。この選択肢があることを、ぜひ知っておいてください。
「親の代理婚活」という仕組みがあります。本人が忙しい場合などに、親が本人の代わりに身上書と写真を持って交流会に参加し、親同士で話がまとまった段階で本人たちを引き合わせる形式です。
規模は小さくありません。代表的な団体である一般社団法人良縁親の会では、2005年の発足以降、719回以上の開催実績があり、累計58,027名を超える親御様が参加しています。民間だけでなく、佐賀県唐津市のように自治体が主催して親御様向けの交流会や婚活セミナーを実施している例もあります。
親を巻き込むことの効果と弊害を整理すると、次のようになります。
| 観点 | 効果 | 弊害 |
| 家族の同意 | 結婚後の親族関係の摩擦が最初から取り除かれる | ― |
| 費用 | 婚活費用や結婚費用の援助を得やすい | 資金を出すことで発言権を主張されやすい |
| 相手選び | 親のネットワークで候補が広がる | 家柄・学歴・年収など条件重視になり、本人の価値観とずれる |
| 進め方 | 本人が動けない時期も活動を止めずに済む | 独断で進められると「人生を決められている」という反発が生まれる |
結婚費用に関する調査では、7割から8割近いカップルが親や親族から資金援助を受けているという結果が出ています。婚活自体の費用を親が負担するケースも珍しくありません。実際に、結婚相談所の面談へ親御様と一緒に来られる方は、おおよそ10人に1人の割合でいらっしゃいます。
ただし、条件は一つあります。最終的な決定権は本人にある、という合意を先に取っておくことです。
親の役割は、費用の支援と、候補者の一次的な情報収集まで。会うかどうか、進めるかどうかは本人が決める。ここを最初に握っておかないと、成婚率が下がるだけでなく、親子関係そのものが壊れます。
クルアルガ千葉では、親御様も会員としてお預かりしています。以前、40代の男性会員のお母様からご相談を受けたことがありました。息子さんは会社での立場も年収も性格も申し分ないけれど、とにかく忙しい。お母様は、クルアルガを最後のチャンスだと考えておられました。
このときお伝えしたのは、婚活に時間を割く勇気を持ちましょう、ということでした。会社は1時間のお見合いくらい待っていてくれます。
親御様の焦りは、行き場を失うと圧力になります。行き場ができれば、支援になります。
千葉で暮らし、地方に帰省する方へ
千葉県にお住まいで、地方のご実家へ帰省される方には、もう一つ考えておくべき要素があります。地域間のギャップです。
千葉県の令和6年中の人口移動統計では、県外からの転入が約21.8万人、転出が約17.5万人で、約4.2万人の転入超過となっています。特に15歳から24歳の進学・就職期の流入が目立ちます。地方から出てきて千葉県に住んでいる方が、一定数いらっしゃるということです。
そして、婚姻に関する数字には地域差があります。
| 地域 | 夫の平均初婚年齢 | 妻の平均初婚年齢 |
| 東京都 | 32.2歳 | 30.7歳 |
| 千葉県 | 31.4歳 | 29.9歳 |
| 全国 | 31.1歳 | 29.8歳 |
千葉県は全国平均よりやや遅く、東京都に隣接する影響で都市部型の晩婚傾向を示しています。50歳時未婚率でも、千葉県は全国でも高い部類に入ります。
一方、地方の県では平均初婚年齢が首都圏より1.5歳から2歳ほど早い地域があります。そこで暮らす親族から見れば、同世代の子どもたちはすでに結婚し、子育てをしています。「うちの子だけが遅れている」という認識が生まれるのは、その環境では自然なことです。
つまり親は嘘をついているわけでも、意地悪をしているわけでもありません。親が見ている世間と、あなたが生きている世間が、統計的に別物なのです。
この説明は、そのまま使えます。「私が住んでる千葉だと、30代前半で独身の人はまだ普通なんだよ」と、数字を添えて伝える。地元の常識で判断されていることへの反論として、これは有効です。
一方で、千葉県内のご実家へ帰る、いわゆる近距離帰省の方には別の負担があります。物理的なハードルが低いぶん帰省の頻度が高く、結果として同じ質問を受ける回数も増えます。年に1回なら受け流せても、月に1回では蓄積します。
近距離帰省の方こそ、この記事の後半でお伝えする「一度きちんと話す」という選択が効きます。回数が多いぶん、一度の対話で得られる効果も大きいからです。
帰省が終わってからの3日間で、やること
ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。
お盆の帰省を「乗り切った」で終わらせると、来年も同じことが起きます。実は、帰省の直後は行動を起こすのに最も適したタイミングでもあります。
結婚相談所への入会者や相談件数は、お盆と年末年始の直後、つまり8月と1月に、年間を通じて最も増えます。家族や親戚、旧友と会うことで自分の状況を客観的に見せられ、先延ばしにしていた判断が表に出てくるためです。コロナ禍の調査でも、お盆休み中に婚活を活発に行うと答えた方が34.1%、男性に限れば37.9%という結果が出ています。
帰省後の気持ちが動いているうちに、次の3つを済ませてください。
| 日程 | やること | 所要時間 |
| 帰省の翌日 | 相談所の無料相談を2か所ほど予約する。この時点で入会を決める必要はない | 15分 |
| 2〜3日以内 | 本籍地の市区町村へ独身証明書を請求する。郵送であれば1〜2週間かかるため、先に動かす | 30分 |
| 1週間以内 | 無料相談を受ける。料金体系と、担当者との相性を見る | 1か所1〜1.5時間 |
このうち最も重要なのは、1行目の「予約する」です。
気持ちが動いてから実際に動くまでの間隔が空くほど、日常に戻って忘れます。9月になれば仕事が本格化し、10月には「年末に考えよう」と先送りされ、年末年始にまた同じ会話をすることになります。
そして、ここでもう一つ提案があります。次に親と話すときに、動いた事実を1行だけ伝えてください。
「この前、結婚相談所の話を聞きに行ってきた」
これだけで十分です。結果を報告する必要はありません。動いているという事実そのものが、親の不安に直接届きます。多くの親が本当に恐れているのは、子どもが何もしていないことだからです。
実際にあったご相談:「最後のチャンス」と言ったお母様
クルアルガ千葉で実際にあったご相談をお話しします。
会員としてお預かりしていたのは、40代の男性でした。ただ、最初にご相談にいらしたのは、そのお母様です。
クルアルガでは、お子さんの結婚を願うご両親も会員としてお預かりしています。このお母様は、次男さんの婚活について、クルアルガを最後のチャンスだと考えておられました。その言葉の重さが、今でも印象に残っています。
次男さんについて伺うと、会社での立場もしっかりしていて、収入も申し分なく、性格も真面目な方でした。問題は一つだけ。とにかく忙しい。
お母様の焦りは、息子さんの何かが足りないことから来ていたのではありません。このまま何もしないうちに時間だけが過ぎることへの不安でした。
このときお伝えしたのは、婚活に時間を割く勇気を持ちましょう、ということでした。会社は1時間のお見合いくらい、待っていてくれます。
この事例からお伝えしたいのは、親御様の焦りには行き場が必要だということです。
行き場がないとき、その焦りは食卓での「まだなの」に変わります。相談する場所ができると、同じ焦りが具体的な支援に変わります。息子さんや娘さんに直接ぶつけていた言葉を、私たちが受け止められるからです。
親御様からのご相談は、ご本人に内緒で受けることもできます。逆に、ご本人と一緒に来ていただくこともできます。どちらの形でも構いません。
お盆に強く言われて気持ちがざらついているのなら、「じゃあ一度、一緒に話を聞きに行こうか」と誘ってみるのも一つの手です。親の焦りを、あなたが一人で受け止め続ける必要はありません。
クルアルガ千葉という選択肢
相談所には、それぞれ性格があります。ご自身に合うところを選んでいただくために、比較を載せておきます。
| 比較項目 | 大手相談所 | 地域密着の個人相談所 | クルアルガ千葉(伴走型) |
| 会員数 | 非常に多い | 加盟連盟による | 日本ブライダル連盟加盟・全国約6万6千人 |
| 担当者 | 途中で変わることがある | 基本的に固定 | 代表の岩野が入会から成婚まで専任 |
| 面談方法 | 店舗へ来店 | 店舗へ来店 | 出張相談・オンライン面談に対応 |
| 親御様の同席 | 相談所による | 相談所による | 可能。親御様のみのご相談も受け付け |
| 連絡手段 | 電話・メール・専用システム | 相談所による | LINEで随時 |
| 費用 | 初期費用が高めの傾向 | 幅が大きい | 3コースから選択 |
クルアルガ千葉の料金は次のとおりです。
| 項目 | 習い事感覚でお気軽コース | 本気コース(1年) | U-34コース(34歳以下) |
| 入会金 | 10,000円 | 200,000円 | 10,000円 |
| 登録料 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
| 月額 | 5,000円 | 0円 | 5,000円 |
| お見合い料 | 男性8,000円/女性5,000円 | 月2回まで0円 | 男性8,000円/女性5,000円 |
| 成婚料 | 男性300,000円/女性250,000円 | 100,000円 | 男女とも220,000円 |
「まだ本気で決めたわけではないけれど、動いている状態にはしておきたい」という方には、月額5,000円の「習い事感覚でお気軽コース」があります。親御様に報告できる材料を作りながら、自分のペースで進められます。
よくあるご質問
Q. 親に「結婚相談所に行った」と言うと、余計にうるさくなりませんか。
その心配はもっともですが、実際には逆になることが多いです。
うるさくなるのは、進捗を毎回聞かれる形で伝えた場合です。最初に「聞かれると動きにくくなるから、進展があったらこちらから言う」と添えておいてください。この一言があるかどうかで、その後の頻度がまったく違います。
親が知りたいのは結果ではなく、動いているかどうかです。
Q. 親と一緒に相談に行くことはできますか。
できます。クルアルガ千葉では親御様の同席も、親御様だけのご相談も受け付けています。実際に、結婚相談所の面談へ親御様と来られる方は10人に1人程度いらっしゃいます。
ただし、その場で決めておいていただきたいことがあります。誰と会うか、進めるかどうかを最終的に決めるのは本人である、という点です。ここが曖昧なまま進むと、後で必ず揉めます。無料相談の場で、私からもお伝えします。
Q. 親が勝手に見合い話を進めてきて困っています。
まず、断って構いません。18歳以上であれば結婚に親の同意は不要であり、逆に親の決めた相手と会う義務もありません。
そのうえで、親の行動を止めるには代わりの出口が要ります。「自分で相談所に登録したから、そっちは断ってほしい」という伝え方であれば、親も引き下がりやすくなります。何もしていない状態で断ると、親は動き続けます。
Q. 結婚に反対されたら、どうすればいいですか。
反対されるケース自体は多くありません。既婚者を対象とした調査では、結婚を報告した際に親から反対された経験がある人は13.8%でした。そのうち母親が関与しているケースが84.3%を占めます。
反対の理由として最も多いのは「相手の経済面が十分でない」ことです。悪意ではなく、苦労させたくないという不安が根にあります。
なお同じ調査では、反対された方のうち29.7%が、許しを得ないまま結婚しています。最終的な決定権が本人にあることは、統計の上でも実際に行使されています。
Q. 40代です。今さら親に急かされても、どうしようもないと感じます。
どうしようもなくはありません。日本結婚相談所連盟の成婚白書によると、50代以上の成婚数はこの8年間で約4倍に増えており、特に女性は約5.8倍という伸びを示しています。40代はまだ十分に選択肢のある年代です。
ただ、20代や30代と同じ進め方では難しいのも事実です。相手に求める条件を整理し直すこと、そして動ける期間を決めて集中することが必要になります。
親御様に対しては、年齢を理由に諦めたと思わせないことが大切です。「今の年齢だと相手の条件をこう見直してる」と、考えている中身を渡してください。諦めた人ではなく、戦略を持っている人として見てもらえます。
Q. 帰省中に親と口論になってしまいました。どうフォローすればいいですか。
その日のうちに謝る必要はありません。感情が残っているときに話すと、同じ議論が繰り返されます。
千葉に戻ってから、数日置いてメッセージを1通送るのが現実的です。内容は謝罪でなくて構いません。「この前は言い方がきつくなってごめん。心配してくれてるのは分かってる」という2行で十分です。
そのうえで、動いた事実を1行添えられれば理想的です。「相談所の話を聞きに行ってみる」でも構いません。口論の後こそ、行動が一番効きます。
Q. お盆に帰らないという選択は、ありでしょうか。
ありです。心身に負担がかかる状態で帰る必要はありません。
ただ、帰らないという選択が使えるのは1回か2回です。3年続けば、別の心配を生みます。現実的なのは、滞在を短くすることです。日帰りにする、1泊にする、宿泊は避けてホテルを取る。時間を区切れば、話題が深追いされる前に切り上げられます。
Q. 「相談所なんて」と親に反対されました。どう説明すればいいですか。
親御様の世代には、結婚相談所に対して古い印象が残っていることがあります。事情がある人が行く場所、といったイメージです。
説明として有効なのは、仕組みの話です。入会時に独身証明書の提出が必須で、男性は収入証明も求められること。全員が結婚を目的として登録していること。この2つを伝えると、印象はかなり変わります。
もう一つは、親御様が結婚された時代の話に接続することです。当時は職場の上司や近所の方が縁談を持ってきてくれました。その役割を、今は相談所の仲人が担っている。そう説明すると、腑に落ちる方が多いです。
それでも納得されない場合は、一度一緒に相談へ来ていただくのが早道です。
Q. 一人暮らしですが、実家に戻ったほうが親は安心するでしょうか。
安心はするかもしれませんが、婚活の観点ではおすすめしません。
実家に戻ると、生活が親の目の前で行われることになります。帰宅時間も、休日の外出も、すべて把握されます。デートのたびに説明を求められる環境で活動を続けるのは、想像以上に消耗します。
それに、親が心配している「生活の安定」という点では、一人で生活を回せている事実そのものが最大の証明になります。実家に戻ることは、その証明を手放すことでもあります。
同居を検討するなら、婚活が一段落してからにしてください。
来年のお盆を、同じ会話で終わらせないために
親からのプレッシャーは、突き詰めれば「この子が一人で大丈夫だろうか」という不安です。そして、その不安は40年で激変した社会構造を、親の側がまだ更新できていないことから来ています。
かわす技術を磨いても、この不安には届きません。届くのは、あなたが動いているという事実だけです。
帰省の翌日に、無料相談を1件予約する。それだけで、来年のお盆の会話は変わります。
クルアルガ千葉では、代表の岩野が入会から成婚まで一貫して担当します。親御様が同席されても、ご本人お一人でも構いません。親御様だけでご相談に来られる方もいらっしゃいます。
Keluarga(クルアルガ)とは、インドネシア語で「家族」を意味します。ご家族との関係も含めて、一緒に整理していければと思います。
お電話でのご相談は30分まで無料です。手順や料金など、気になることからお聞かせください。ご都合のよい場所まで伺うことも、オンラインでの面談も可能です。
千葉市、習志野市、佐倉市、八千代市、市川市、浦安市、市原市、四街道市、酒々井町、成田市、大網白里市、東金市、白井市、印西市、流山市、柏市、松戸市、我孫子市、袖ケ浦市、木更津市をサポートしています。

